レポート
2022.07.18

どこで何をやるのかも秘密…海上自衛隊の潜水艦 女性隊員の厳しい訓練に密着 艦内の生活とは

「漁船1隻、右100°5マル。走行方位角、右50°」

艦橋に上がり🚢見張りをしているのは、海上自衛隊の桑原杏実海士長(22)。

潜水艦の乗組員を目指して、訓練に臨んでいます🎵🎵

「艦橋へ、潜航せよ」

「潜航、潜航」
「艦長、1万ヤード内、近づく目標ありません。左艦尾からこの進路で潜入します」

張り詰めた空気の発令所に響く指令。

海上自衛隊の中でも潜水艦の活動は、機密が多いことで知られていて、現在は22隻の潜水艦が任務に就いています♩

 

潜水艦教育訓練隊 目加田克彦 司令
「日本おける潜水艦の役割は、隠密性というのが潜水艦の最大の武器であります。

平時は情報収集・警戒監視といった行動を行い、抑止力として有事の際には対処能力として」

 

艦内はせまく、乗組員は数日にわたり過酷な勤務を強いられるため、乗艦できるのは適性検査などに合格し、厳しい訓練に耐えた自衛官だけです。

 

「せーの! もっと上や。上」

海上自衛隊呉基地にある潜水艦教育訓練隊です🚢

日本で唯一、潜水艦の乗組員を養成する部隊です。

ことしは、全国から選抜された現役の自衛官20人が専門的な知識や技術を学ぶために入校しました。

3期目となる女性隊員6人も含まれていて、その1人が桑原海士長です。

愛知県で初めての女性潜水艦乗りを目指しています。

 

桑原海士長は、地元の高校を卒業した後、海外で活躍する自衛官にあこがれて海上自衛隊に入隊しました。

高校在学中は、合唱部に所属する普通の高校生だったそうです。

専門は、ソナーを使って海中に潜む潜水艦や障害物などを捜し出す水測員。

海上の艦艇で培った知識を活かすために潜水艦勤務を希望したということです。

3日に及ぶ総仕上げの乗艦実習訓練…。

海上走行や潜航訓練などを見学します。

桑原海士長をはじめ訓練生たちは、航海や機関など、それぞれの専門分野に分かれて、ベテランの乗組員たちから1つひとつ説明を受けていました。

 

桑原杏実海士長は、訓練の成果が評価され、努力賞を受賞し、表彰されました。

式では、潜水艦隊のトップ・俵千城海将が訓示しました。

潜水艦隊司令官 俵千城海将
「この4か月間、習得した知識技能を確実なものにするよう全力を尽くしてもらいたい」

 

桑原杏実 海士長
「同期と協力して無事に修業できたことをとてうれしく思います。

ご指導くださった教官の方々にも感謝しています。

部隊実習を通じ、一人前の潜水艦乗りになれるようにがんばりたいと思います」

修業した自衛官たちは、

これから呉と横須賀に分かれ、4か月の部隊実習を経て正式な潜水艦乗組員になります🚢🚢

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