広島市の土砂災害の被災地で、若者たちがコメを作り、復興支援の酒を造っています。
悩みの種が「シカ」です。昨年は、田んぼを荒らされ、酒造りを断念しました。
“リベンジ”に向けた田植えが行われました。
「きょうは、田植えを体験をしてもらいます」(「ふるさと楽舎」馬場田真一代表)
広島市安佐北区大林町桧山地区。11年前の広島土砂災害の被災地です。
5月半ばの週末、その一角が家族連れや若者たちで賑わいました。
グループ「ふるさと楽舎」は、7年前からここで休耕地を再生しながら、20アールの田んぼでコメを作っています。
その活動の柱が「大林千年」という地域の酒造りです。
自分たちが作ったコメを地元の酒蔵で酒にして、収益の一部を活動費にあてています。しかし、去年は酒造りを断念しました。
原因は、田んぼを荒らすシカ🦌です。
「ふるさと楽舎」馬場田代表
「3回シカに入られて、品質下がっちゃう、量が下がっちゃうということになって。もう間違いなく、リベンジの田植えです」
最初は、防護ネットの隙間から侵入。すぐに補修しましたが、今度は体当たりでネットを破ったそうです。
馬場田さんは、田んぼの周りにワナを仕掛けて応戦しましたが、酒造りに必要なコメを確保できませんでした。
そこで今年は、いくつか対策を打つことになりました。
1つは防護ネットの強化です。
昨年シカに体当たりされて倒された場所は、支柱も打ち直して、動かないようにしっかり補修。
さらに、シカの隠れ家になっていたすぐ裏手の山の木を伐ったことで、これまで全然見えなかった所も見通しが利くようになりました。
「ちょっと入りたくないな、ちょっとリスクが高いなと思わせることが出来たら、人間の勝ちなのかなと…」(馬場田代表)
5月3日、田んぼ近くのワナにかかったシカの画像です。今年もシカはすぐそばにいます。