瀬戸内の島々には海運、船運などで栄えたところも多いですが、瀬戸内海の中央、芸予諸島に浮かぶ離島、大崎上島(大崎上島町)もそのひとつ。寄港地(木江港など)として栄え、造船業が盛んな地域としても知られてきました。そんな大崎上島町の歴史、造船や産業の歴史を伝えるのが「木江ふれあい郷土資料館」です。
大崎上島のなかでも四国に面した木江地区。「きのえ温泉 ホテル清風館」の近くの県道65号線沿いに同資料館は見えます。見かければすぐに気づくはず。なんとその外観は全国でも珍しい船の形をしています。ユニークな外観は見ているだけで楽しくなりそうですね。
1階の展示室には歴代の船の模型がズラリと並び、木造の帆船から近代的な船まで、多くの船がこの島で造られていたことを実感できます。島の歴史や魅力を知るには1階と2階の島の歴史や郷土資料の展示、写真家村上宏治氏が撮った瀬戸内海写真展などを見て回りましょう。とくに村上氏の美しい島の写真はほれぼれしますよ。
2階には船の計器類や船の金庫などレトロな船舶用具が展示されています。気になるのは柱の中に埋め込まれていたという舟霊(ふなだま)さま。これは船の守り神で、船に危険がせまるとなぜか音を発して危険を知らせてくれたのだとか。不思議な海の神秘を感じさせてくれますよね。
歴史や魅力を学んだ後は体験を楽しみましょう。3階は大人も子供も船を満喫できる操舵体験室。汽笛を鳴らしたり、舵を切ってみたり。眺望が抜群なので、船を操って広い海原を進んでいくかのような船長気分を味わえますよ。広い海に向かって思いっきり汽笛をならしてみませんか。
(データ)
住所 豊田郡大崎上島町沖浦1911開館時間 9時~16時 入場料大人 200円・小人 100円休館日 月曜日(祝祭日の場合は翌日)、年末年始
お問い合わせ ホテル清風館 電話0846-62-0555
アクセス 竹原市の竹原港から垂水・白水港までフェリーで約30分、車で約20分。
東広島市安芸津港や呉市大崎下島小長港から大崎上島へのフェリーもあり、四国からもフェリーあり