江戸時代、朝鮮半島と日本を行き来した朝鮮通信使の復元船が広島県福山市鞆町へ寄港しました。
時代を超えて通信使船を迎えた鞆では、歓迎セレモニーが開かれました。
およそ260年ぶりに、鞆へ朝鮮通信使の復元船がやってきました。
朝鮮通信使復元船は、大阪・関西万博の「韓国ナショナルデー」に合わせて、通信使と同じ航路で大阪を目指し、韓国・釜山を4月28日に出発しました。
歓迎セレモニーでは、地元 こども園の園児による太鼓の演奏や、韓国の伝統芸能が披露されました。
船を復元した研究機関には通信使の末裔もいて、日韓の友好の歴史に思いをはせました。
通信使が「日東第一形勝」と称賛した鞆の景観パネルなどが福山市側から贈られました。
式典後は船内の見学会です。
この船は2018年に完成。動力はエンジンですが、木造です。
通信使は、1607年~1811年にかけて12回派遣され、鞆には11回寄港しています。
太鼓や踊り、楽器の演奏など多彩な芸能が披露され、訪れた人を魅了しました。
市民
「はるか昔をイメージして、日韓の歴史の交流の部分を感じられて良かったです」
国立海洋遺産研究所 洪 淳在 学芸研究士
「朝鮮通信使の船は単なる船舶ではない。韓国と日本をつなぐ架け橋の役割をしている。過去の記憶と現在の技術を使って、未来の平和の継承の役割を担っていると思います」
通信使船は翌日、岡山県瀬戸内市を目指して出港しました。