広島名産のカキ養殖🦪で使われる いかだの浮き=フロートが海のゴミになるのを防ごうと、全国で初めての実証事業が始まりました。
15日、広島市南区沖の瀬戸内海で新たな試みがスタートしました。
いかだに取り付けているのは長さ1メートルほどの発砲スチロール製のフロートです。カキ養殖ではいかだひとつに30個ほどのフロートが取り付けられています。
日本一のカキの生産地、広島ではフロートの数は30万個以上。
劣化が進んでいくフロートの寿命は3年ほどだということです。老朽化などでいかだからはずれてしまうと海洋ごみになり、ぼろぼろの残骸として海岸にたまってしまうこともあります。
新たに開発されたフロートは、圧縮して密度を高めます。
カバーの強度も高めることで、寿命は倍以上の7年から8年になるそうです。
さらに、いかだの情報などを記憶させたICタグを取り付けることで、どこから流れ出たのかがわかります。
全国初の実証事業を始めたのは、海洋ごみを減らす取り組みを続けている日本財団で、広島県の漁協が協力していきます。
広島県漁業協同組合連合会 米田輝隆 会長
「全国の漁業者が海洋ごみ問題に関心を持ち実際に行動してもらえるように、成果を出していくつもりです」
日本財団 海野光行 常務理事
「回収をしても限界がある中で、原因のもとにアプローチできているのは意味のあることだと思う」
実証事業には、約30の組合が参加。
あわせて1000個のフロートを取り付けて、1年間、機能性や耐久性を調査していくということです。