レポート
2022.07.27

「不漁」や「原油高」で苦境 三原市の名物「タコ」🐙

販路拡大に向け、ブランド化を目指している三原名物「タコ🐙」についてです。

 

タコ漁が最盛期を迎えている中、

漁師は「不漁」に「原油高」と、苦境に立たされています。

 

広島・三原市の特産品マダコ🐙。

タコ漁は、未明から早朝にかけて船を出し、毎年夏に最盛期を迎えます❗

 

船長を務める81歳の礒田文夫さんは、この道65年のベテラン漁師です🎣

礒田文夫さん「タコが少ないけえ。ことしはおらんのんよ。どこ行ったらおるんじゃ。」

 

 

 

三原市漁業協同組合によりますと、タコの年間水揚げ量は6年前が29トン余りで、去年は21トンほどでした。

減少傾向が続いていて、ことしは去年の同じ時期と比べて半分以下だということです⤵

 

減少した詳しい要因はわかっていませんが、三原市や漁協によりますと、温暖化や海の栄養不足、豪雨といった「環境の変化」のほか、「乱獲」などが一因とされています。

 

礒田文夫さん「豪雨災害があったろ。あれからこっちにおらんなった。少ないけえ、だめよ。だいたい、こがいに(タコが)小そうなかったんよ」

 

1日の水揚げ量が100キロ必要なところ、この日、礒田さんの船で獲れたのは55キロ余り。大きいサイズのタコは8杯でした。

漁獲量が減る中、追い打ちをかけているのが、原油価格の高騰です。

 

磯田文夫さん「どうもこうも、食べていかりゃせんわいね。ほいじゃけえ、出られんよ。漁がないんじゃけえ。

油代が(1日)1万円分も要ったら、あんた、タコ20キロ・30キロ獲ってきよったら、油代がタコ10キロ分は要ろう」

 

漁協は、希少になりつつあるタコのブランド価値を高めようと乗り出しています。

広島県産応援登録制度を活用、さらに「三原やっさタコ」として商標登録しました。

 

急速に冷凍や真空パックする機械のほか、

新商品の缶詰を作る環境をおよそ1500万円かけて整備しました。

  1. 三原市漁業協同組合 浜松照行組合長

 

缶詰「蛸の生姜煮」と珍味で貴重だという「蛸卵」の2種類が完成。

来月の発売を前にお披露目会が開かれました。

地元の関係者も期待を寄せています。

フレスタ 水産チーム 正田修司リーダー
「食べるだけではなくて、アレンジして、いろんな料理に使えるんだろうなと」

 

三原観光協会 鶴田幸彦会長
「もう首を長くして(完成を)待っていたので、三原市や商工会議所と連携して一緒になってバックアップしたいなと思う」

 

苦境が続く日本屈指のマダコ産地で模索が続けられています。

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