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因島に建つ大浜崎灯台と灯台記念館

尾道の向島と因島の間、しまなみ海道の因島大橋がかかる海峡は布刈(めかり)瀬戸といいます。本州寄りに東西を往来できる航路として、多くの船が航行していたため1894年、因島側に大浜崎灯台が設置されました。青い海に映える、まばゆいばかりの白亜の円形石造りの灯台です。この灯台は現在も現役。約25キロメートルまで光を届かせて船の水先案内人としての役割を果たしています。

ところがここの灯台はそれだけではありません。そのすぐそばにはレトロな木造平屋があり、その屋根の上には立方体に円錐を乗せた白い塔屋が3つ伸びています。何ともエキゾチックな建物ですが、灯台と合わせると塔が4つ。これは一体、どうなっているのでしょうか。

木造の建物は1910年に建てられた旧大浜埼船舶通航潮流信号所。航行する船舶の安全性を高めるために、対向する船の動向や潮流を知らせる信号所として設置されました。
3つの塔は、布刈瀬戸を航行する船に対して、対向する船舶の状況を知らせるもので、海側の塔からそれぞれが○△□の信号を表示しました。周辺の海域を3つに分け、対向する船舶が遠い場合は○、近い場合は△、近くを群走している場合は□を示しました。一つの塔に一つの記号しか表示できなかったため塔が3つ必要だったというわけです。レーダーなどの通信手段がない時代の知恵を感じさせますね。

この塔屋は1954年に業務が停止されましたが、日本で唯一現存する木造信号所として2005年度には土木学会選出の選奨土木遺産、2011年には県指定重要文化財にも選定されました。
今では灯台記念館として保存されています。入館はできないものの外から窓越しにランプや信号などの展示物を見ることができます。

なお、信号所の裏を少し行くと、浜辺から出た橋の先に潮流の流れなどを測定していた検潮所が残っています。この辺りからは因島大橋と大浜崎灯台が同時に見える絶景スポットです。

(データ)
住所 広島県尾道市因島大浜町
アクセス
しまなみ海道「因島北IC」より車で約10分
しまなみ海道「因島南IC」より車で約15分

  1. 3つの塔
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